逆子(骨盤位)のお灸
「逆子」とは、通常お腹の中の赤ちゃんは頭を下にした状態なのですが、頭が上になった状態の事です。
赤ちゃんの向きによって分類されます。
・第1骨盤位:赤ちゃんの背中がおかあさんの左側にあるとき
・第2骨盤位:赤ちゃんの背中がおかあさんの右側にあるとき
逆子となって問題になるのは※妊娠8ヶ月(28週目以降)です。
それまでは、赤ちゃんも羊水の中で活発に動いているため、半分以上の赤ちゃんは逆子になったり戻ったりしています。
※WHO(世界保険機構)では
・妊娠持続日数は280日とする
・28日を妊娠歴の1ヶ月と定め、妊娠持続を10ヶ月とする
・7日を一週と定め、妊娠持続を40週とする
・妊娠満週数で数えることとする
妊娠後期になると、赤ちゃんも成長し大きくなり、頭を産道に向けて、お産の時に向けて胎位を安定させます。
そのため、逆子のままお産になるのは全体の5%程度です。
逆子になる原因は?
子宮奇形、子宮筋腫、前置胎盤、多胎妊娠などの他ストレスや冷えなど考えられていますが、実際のところ約80%は原因不明です。
一般的な逆子の指導
逆子と診断されると、病院では下記の指導が一般的です。
・自然治癒をまつ
・ご自宅での逆子体操
・赤ちゃんの背中を上にした状態で横向き
逆子体操は根拠がないといわれ、指導しない先生もいらっしゃいます。
それでも治らず臨月に入った場合は、赤ちゃんの成長をみながら帝王切開の予定が出てきます。
いつ頃までに逆子のお灸を始めたらいいの?
結論から言いますと、早ければ早いほうが良いです。
28週頃でしたら、かなりの確率で逆子が治ります。
◎28~30週までに施術を始められるのが最適です。
32週を境に治る確率が下がります。
34週を過ぎると、さらに確率が下がり、だんだんと厳しくなります。
必ず治りますか?
時々、そういったお問い合わせがあります。
もちろん、はりきゅうは万能ではありませんので、治らない場合があります。
強く臍帯が絡んでいたり、臍帯が短かったり、羊水過少、前置胎盤などといった理由で治らないこともありますし、特に原因が分からないが治らない場合もあります。
どのような治療をしますか?
「疾患別治療大百科 シリーズ7 産婦人科疾患」 医道の日本社 P190 2005年10月14日発行逆子の治療は、お灸が中心になります。
もちろん、当院の治療は全身治療ですのでお身体を全身見せていただきますが、はりは逆子のお灸をする前に身体を整えます。
お灸は足のツボを使用します。
「三陰交」と「至陰」。
東洋医学的にみて、「三陰交」が所属する「足の太陰脾経」は流れからも上昇性、逆に「至陰」が所属する「足の太陽膀胱経」は流れからも下降性と考えられる。
逆子の赤ちゃんは回転するとき、必ず頭の方から前方回転する。
赤ちゃんの背中側の三陰交をお灸して上昇させ、反対の至陰にお灸をすることで回転下降させます。
例えば、第1骨盤位の場合、左の三陰交、右の至陰を使用します。
どれくらい通えばいいの?
その時の状態にもよりますが、32週未満でしたら週に1回くらいがベストです。
お灸の仕方をお教えしますので、ご自宅では毎日お灸をしてください。
2~3回くらいで戻ることが多いです。
当院の逆子の施術は、4回を一区切りとして考えます。
4回で治らない場合、理由としては様々な事が考えられます。
5回目からは逆子の施術を頑張るのではなく、安産治療に切り替えおかあさんの身体やお腹の中の環境を整えることに集中して逆子の改善を目指します。
32週を過ぎますと元に戻る確率が落ちますので、出来れば週2回の施術とご自宅で毎日お灸を行ってください。
戻るときは、施術後24時間が多いようです。
当院では逆子の方、料金が違います→逆子支援料金
当院では、逆子の施術はゆったりとやっていきます。
施術後もすぐに終わるのではなく、少し横になってゆったりとしていただきます。